(記者)
自民の特別委員会のことで確認をしたかったんですけど、古屋委員長が会議後に有識者会議で科学的論理的にしっかり説明されればそれについては従いますという趣旨の発言があったとあったんですけど、今議事録を見ていると、やっぱその委員長の認識と少し違うのかなと。改めて知事としてその有識者会議の議論について従うっていう趣旨の発言は今回なかったということですか。
(知事)
ここに書いてある通りです。ですから、有識者会議の意見をどう見てるかと、尊重しますということですね。ただし、ここには専門部会の先生方が2人入っておられると、そこで議論しているのは47項目であると。その47項目について議論していただいているので、今度はそれを出したのは専門部会ですから、そこに引き取って、そこで、この公開の上でですね、議論していただき、そして、その県民の理解を得るというのが最大目標ですから、地域の理解を得なさいというふうに環境大臣意見でも、国交大臣意見でも言われているので、このいの一番のところをするのに、科学的技術的な議論というのがベースにならねばならないと。それはしていただいておりますが、それは専門部会に持って帰ってきて、そして専門部会を通して地域住民に理解をしていただくという事を通して初めて有識者会議の議論は尊重されるということを、短いものでありますけど、そういうふうに申し上げたということです。
(記者)
先ほどの価値判断の部分なんですけれども、これ価値判断をする場所っていうのは、県の専門部会になるのか、それともまた別のものになるのでしょうか。
(知事)
今回の4回目ですね。いきなりこの地下水は軽微であるという、これは価値判断でしょう。私なら全くそういう価値判断はしません。まだ1回目ですからね。上部においては、300メートル以上の地下水位の低下、70パーセントの差があるとなれば、そういう方向性ってのはどういうふうに見えますかね。生態系が今ひどくダメージを受けると。上部の方でですね、そこには希少生物だとか、いわゆる高山植物とか、そういうところが生きていけなくなりますからね。そうするとこれだけでも、アウトっていう方向にもなるわけでしょ。ですから、差し当たってまだどんな方向を出せるかっていうのは、言うべき時期ではないと。突然最後の方で、その意見が出たので、だからこれは普通の会議では学者は事実をまずしっかり見ると、そして、たくさんの議論が残っておりますから、そういう意味では、方向性すなわち、一種の価値判断と、価値中立的でないといけないわけですね。
(記者)
価値判断をするタイミングなんですけど、31日に中下流域の話は価値判断されるのかなって思ったんですね。今のお話を聞いてると全体的にこう終わらないとできないっていうことで、生態系の話もしっかり議論してもらわないと価値判断っていうものはできないよっていうことですか。
(知事)
そう思いますよ。軽微だというとで、やっていいみたいに聞こえるじゃないですか。だけど残土の問題はどうでしょうか。これも今回のような豪雨になると、土石流になりかねないというふうに思いますよね。そういうことで全然議論してないじゃありませんか。ですから、この残土置き場のことも項目に入っております。生態系についても、水質についても入ってます。ですからそうしたものを5つか6つに、大きな項目に分けながら47項目に分けてるわけですね。こうしたものについて議論して、そして、こういう数字に基づけばこう言えますんでというふうに言うのが、本来の学問的なスタンスではないかと思いますが、私は学問をしてる人間からすると、勇み足であったというふうに思いますね。
(記者)
あと、静岡県の主張としては、今全面公開をしていないという状態で、会議をやられてる中で一つの方向性が出て、このまま有識者会議が全面公開しないまま進んだと仮定すると、その結論っていうものは受け入れられるのでしょうか。
(知事)
非常にいい質問ですよ。これは私ですね、突然その質問をいただいて、不十分にしか私が言えなかったのが本当に、申し訳ないと思ってるんですが、3ページのちょうど中段辺りですけれども、有識者会議の中身についても、大変多くの方たちが関心を持っていますが、何分一部情報が出にくい形になっているというふうに、申し上げたんですが、そのことについてのご質問でなかったので、a passing remark みたいな形で、一点に留まりましたけれども、ここはもう非常に重要な問題で、もうぜひ自民党の先生方にも知っていただいてですね、多くの方々が関心を持たれてると思うんで、自民党の先生方も、これは聞くことができないわけですね。あれだけたくさんの人がいらっしゃると。だから全面公開だと皆さん知ることができるじゃありませんか。それは、全面公開をしてくれというふうにお願いしてるんではなくて、合意事項だったからそういうふうに申し上げてるということで、この点についてはおそらく、古屋委員長ほかご存知ないと思いますので、しかるべきときに、しっかりこういう形で有識者会議というのが、県と国交省との間で合意されて、始まりましたという経緯もご説明する機会があればと思っておりまして、従って全面公開っていうのは、合意事項を実行することなので、これは国交省に対して政治家の皆様方が御指導していただくということが一番いいと思いますね。
(記者)
念押しで、やはり全面公開ではない状態での有識者会議の結論ってのは従うべきものではないっていう認識でよろしいでしょうか。
(知事)
私はこれは基本的に間違ってると思います。約束を守るっていうのが、やらないようなことであれば、あと心配が残るじゃありませんか。ですから、後で整理された形で、議論が公表されると、これをもって全面公開という。これも全面公開という言葉の中身と定義が違ってます。こういう詭弁は弄さない方がいいとそういうふうに前から申し上げておりますので、これを一貫して申し上げておきたいと思います。 |